平成30年月報


いぬ







平成30年1月(2月3日記)
 
1月の受診の方は約1,060名でした。1月は近年になく寒い日が多く、高齢の方の受診が少なくなりました。大過なく、健康に誕生日を迎えられました。最近、今の日本がギスギスした(特に人的に)余裕のない社会になっているのを実感します。多くの職場でコスト削減のため、働く人数をぎりぎりにしているようです。その結果、トラブルなど想定外の事態に対応できず、スタッフが疲弊します。このような人たちが、我々の所に受診に来られます。私は彼らには投薬やカウンセリングよりも前に休職してもらうようにしています。(職場は困るでしょうが、人の命より重いものはありません)経営者は目先の人件費削減にこだわるのではなく、余裕のある人員配置をすれば、トラブルにも対応でき、良質の仕事につながると思います。何事も過ぎたるは及ばざるがごとしです。




平成30年2月(3月3日記)
 2月の受診の方は約1,060名でした。平昌オリンピックの間は古代ギリシャの時と同じく世界中、期間中は停戦できていたようです。逆に言えば、なぜいつもオリンピック期間中のように平和にできないのか不思議です。
○4月から向精神薬(特にベンゾジアゼピン BNZ)の処方制限がきびしくなります。減・断薬により症状に苦しみ、アルコールやサプリに走ったり、あやしげな民間療法をたよる人もあるでしょう。さらにはネットなどでオピオイド類など危険薬物、海外の粗悪品等々を入手するケースも出てきそうです。唐突ですが、日本ではBNZの使用が多いから、欧米の基準(考え)に従って削減しようと言う発想は なぜ、クジラを食べてはいけないのか?と共通点があると思います。向精神薬の多剤投与制限(少なくとも3種類制限)には科学的根拠はないと思います。また、規制されている薬の種類も現場からみればおかしいです。向精神薬が 欧米で蔓延するマリファナ(大麻)やオピオイド類より依存性が少ないことは言うまでもありません。オピオイド類は毒性も強く、有名人ではマイケル・ジャクソンやプリンスの死因となり殺人の手段としても使われます。しかもオピオイドは日本では欧米製薬メーカーの圧力によりの向精神薬とは逆に!規制緩和の動きがあります。 



平成30年3月(4月3日記)
 3月の受診の方は約1,110名でした。近くのM総合病院Oクリニックの心療内科の3月末での廃止の影響もあったと思います。私個人では健康で大過のないことを皆さまに感謝しています。
○3月10日、大阪医大の同級生(S54年精神神経科入局)、O君が亡くなってちょうど30年目の日であることを突然、思い出しました。「3.10」の表記が30年を連想させたのかもしれません。一緒に欧米を旅行し、しかも“平成”を知らずに逝った彼のことを思っていると、今度はもう一人の同級生 Y教授が今年6月に国内最大の学会である日本精神神経学会を主宰することに思い当りました。普通に遊び、語り、旅行したりする若い友人同士でした。人の世の常とは言い、隔世の感があり、万感 胸に迫るものがありました。


ポピー

平成30年4月(5月6日記)
 4月の受診の方は約1,060名でした。例年になく 寒暖の差が大きかったです。南北の首脳会談がありましたが、どうも映像受け(インスタ映えのような)と大衆の人気取りばかり狙っているようで胡散くさい感じが否めませんでした。K委員長は 最良の場合、“ゴルバチョフ”なのかもしれません。ゴルバチョフは自ら改革を始めた時点では、ソ連邦や社会主義を崩壊させる意図ありませんでした。しかし、彼が始めた改革は誰にも(彼自身にも)止められなくなり、両方ともなくなりました。しかし、現在において 独裁体制は長続きするはずがなく、ましてや偽ドル札を刷ったり 覚醒剤を製造したり 実兄を殺害する世襲王朝体制など論外と思います。



平成30年5月(6月3日記)
 5月の受診の方は約1,070名でした。気温差が大きいためか 調子の悪くなられた方が目立ちました。入院していただいた方も何名かおられました。話が大きくなりますが、T大統領は発言が米朝首脳会談について二転三転し、信用できない感じがしました。アメリカ流の交渉術なのでしょうが、「君子に二言なし」(論語)「あなたは偽証を立ててはならない」(モーセ)などの人間本来の在り方に反しており、T大統領の発言には重みがなくなりました。米朝会談はミュンヘン会議(1938)のようになると思います。両首脳が 大衆受けのよい言葉を連発し、にこやかな映像を残し、平和を演出するのではないでしょうか。ミュンヘン会議の宥和策はヒトラーの狂信を増長させ、その後の大戦で5000万人もの死者が出たことを忘れてはいけません。今回の茶番劇の中に少しでも進歩があれば良いですが。



平成30年6月(7月3日記)
 6月の受診の方は約1,120名でした。開院以来最多でした。久しぶりの受診の方が目立ちました。気候や大阪北部地震の影響があったと思います。6月は老年医学会と精神神経学会に出席しました。両学会とも大きく人数も数千人単位で知り合いにバッタリ出会うといったこともほとんどありませんでした。参加者は専門医のポイントを取りにきている医師が大部分と見えました(私も含めて)。学会自体が厚労省の配下となり、専門医制度(診療報酬とからめて)を通じて医師を誘導(支配)する業界団体になっていると思います。もはや学問や研究の発表の場などでありません。日本の医学研究のレベル低下、ひいては医療水準の将来が懸念されます。


ブーゲンビリア

平成30年7月(8月3日記)
 7月の受診の方は約1,140名でした。開院以来最多を更新しました。知的障がい者年金更新の方が多く、猛暑の中 来院されることさえ 気の毒に思う人がしばしばありました。H27年の堺市立総合医療センター開設以来、クリニックのある津久野駅周辺は大きく変わりました。私が知っているだけで、スーパー、ファーストフード2軒、百均、パン屋、菓子屋(和、洋とも)、本屋(8月予定)などが撤退しました。逆にクリニック、薬局が共に10軒以上はあります。歯科、整骨院も多く 大手コンビニは3社(セブンは8月から)ともあり、葬儀会館も4ヶ所あります。つまり、病院を中心とした経済になり、地域住民に向けた店舗はなくなっています。正常な街の発展のすがたではないと感じます。




平成30年8月(9月3日記)
 8月の受診の方は約1,090名でした。猛暑のため、また、知的障がい者年金の更新診断書(すべて7月末提出)の作成がなくなったため、落ちついたと思います。6日間お盆休みをいただきました。T大統領は自分の政策により「〇〇億ドル もうかった」とか「○○万人雇用を増やした」と宣伝しています。しかし、これは“小利をもって大利を失う”(韓非子)ことにならないかと懸念します。世界が 未だ不安定な中、自国の金銭や利権ばかり求めていると至る所でうらみを買い、友好国をなくし、その結果、どこかで手痛い報復をうけるでしょう。いくら彼自身が米ビジネス界の成功者であったとしても 目先の利益しか見ない「小商人(こあきんど)」と言えるでしょう。そのうち、彼の味方は世界でA総理とK委員長だけということもありそうです。




平成30年9月(10月3日記)
 9月の受診の方は約1,050名でした。逃亡犯(現在は逮捕済)のクリニック近辺での出没情報や台風21号による被害が影響しました。(当院でもテントの支柱が曲がり、裏の屋根も飛びました) 今年は大雨、地震、猛暑、台風、地震、また、台風と数えきれないくらい大災害があり、異常な事態です。環境破壊の結果と思います。地球にとっては今の人類は増殖の止まらない“悪性腫瘍(ガン)”のようなものではないでしょうか。アフリカ発生で今や全身(地球)に転移して栄養を吸い取ったため、地球はやせ細り、末期ガンの様相を呈しています。人が死ねば、ガン細胞も死滅するようにこのままいけば、地球が壊れて人類も滅亡します。知恵の力で栄養の消費を抑制し“良性腫瘍”と化したいものです。




落ち葉


平成30年10月(11月3日記)
 10月の受診の方は約1,100名でした。寒暖の差が大きく、調子をくずして受診される方が多かったです。私自身は健康でいることを皆様のおかげと感謝し、これまでどおり、名誉や利益を求めず、一日も長くクリニックを続けて行きます。10月は 南大阪地域でともに私より10年以上 大学精神科後輩の“S先生が急逝”“H先生が病気のため廃業”との報が入りました。万物流転、諸行無常の思いが胸に迫りました。生まれたものは老、病、死をまぬがれるすべはありません。だからこそ、かえって 心より! 今 生きとし生けるものが皆 幸せでありますように!



平成30年11月(12月3日記)
 11月の受診の方は約1,090名でした。大学の同窓会(堺支部)があり、他科の先生と懇談しました。医療行為は次々に規制されているようです。しかもその規制の多くは (数年で異動する)エリート官僚が政治家の影響下で考え出したものです。このため、現場にとっては 実行不能であったり、コストや手間がかかりすぎたり、 有効な治療方法が事実上実施できない、等々の事態が起こってるようです。規模は違いますが、同じような事態は 政治家の指示下、エリートが社会を支配し 理想や理屈をごり押しした共産主義社会でも起こっていました。ソ連の集団農場化、中国の大躍進政策などはいずれも大惨事になりました。日本の医療も事実上は国営ですので、共産社会と同じような弊害が生じているのでしょう。



平成30年12月(1月3日記)
 12月の受診の方も約1,090名でした。無事一年を過ごせました。日産のゴーン会長が逮捕されましたが、本能寺の変や古代ローマの殺カエサルが連想されました。有能な“絶対君主”が、人情を理解することができず、辞めさせようとしていたかつての側近を冷遇し、「窮鼠かえって猫をかむ」の事態を起こしたと思います。後世では当然、織田信長やカエサルの評価が高く明智光秀やブルータスは悪者となっています。さらに明智、ブルータスとも最後は横死しています。やはり、後の世の名誉を惜しむのであれば、勝敗は関係なく だまし打ちなどせず、正々堂々と行動すべきであったと思います。一敗 地にまみれても「正義の士」として子々孫々の名誉となったと思います。
 別の面では、今後優秀な外国人が日本企業に来なくなる危険もありそうです。




若葉



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